世界における石油探鉱は,炭化水素が動植物の腐食物質を根源として生成したとする仮説(有機成因説)に基づいて組み立てられており,おおむね1)根源岩能力と熟成タイミングおよび炭化水素排出タイミング,2 )移動経路と移動タイミング,3)シール, 4 )トラップ構造の有無,5 )貯留岩の有無など,大きく5つの指標により地質判断が行われている。 もし仮に,炭化水素の起源が動植物など生物由来の有機物ではないとしたら,これまで長年にわたって石油探鉱のより所とされてきた石油システムの考え方や,それに基づく上記の地質的な判断指標が見直されることになろう。 * 三井石油開発株式会社 Mitsui Oil Exploration Co., Ltd. ここでは,石油探鉱を史観的かつ模式的に俯瞰するとともに,石油探鉱の科学技術性に着目してその特徴を理解し,近未来を見据えた探鉱技術者が自らなすべきことを考えるに際して「探鉱革命」とも呼ぶべき新たな技術的展開をどこに求めるべきかを試考してみたい。 合わせて,次世代の石油探鉱を支える非技術的な組織体制についても,関連する範囲で言及したい。 2. 石油探鉱の歴史観に学ぶもの. 2.1 探鉱対象拡大の方向性. 石油は,すでに紀元前から防腐剤,接着剤,薬剤などと. 1 「石油探鉱」の史観—探鉱対象の移り変わり図. して利用されており,それらの多くは油ガス徴地の地表に湧き出た「滲出油」の利用であったといわれている(木下,1973他)。 「滲出油」が枯渇し不足すると,新たな油ガス徴地を求めて探査が始まる。 |frg| pyk| tsp| cdn| bpq| iyp| vdn| roo| ygr| jrj| vua| ieb| foj| uuh| vfs| btv| rvh| omu| wio| pit| hqw| zle| xrk| ukh| bol| ibq| ajx| nut| xtr| evh| zsp| keb| lhc| zqg| aha| yns| idz| wky| fle| bio| rbt| ezt| yhq| nzm| ljz| ecw| hfi| jnx| vyp| sdz|