角層細胞間脂質は主にセラミドと呼ばれる脂質でできています。 ふつう脂質は水をはじく性質がありますが、このセラミドは水となじみやすい親水基を持っているため、脂質と水を含んだ層が洋菓子のミルフィーユのように交互に積み重なっており、水分をたっぷりとため込むことができます。 角層細胞間脂質の構成成分であるセラミドが失われると、角層バリア機能が低下することが動物実験などで示されています。 約30万人に1人の割合で発生する「道化師様魚鱗癬（どうけしようぎょりんせん）」という難病は、脂質を細胞外へと輸送するABCA12という輸送タンパク質の遺伝子に異常が生じることで、角層細胞間脂質の分泌が障害される病気です。 この病気で、角層細胞間脂質が完全に欠損してしまうと、死にいたります。 皮膚角質細胞間脂質の構造と機能 油化学 記事の概要 抄録 引用文献 (28) 著者関連情報 被引用文献 (4) 共有する 抄録 Lipids forming lamella are located in the intercellular spaces between stratum corneum of the skin and serve as barrier and water reservior for protecting the skin from foreign hazards and water loss. ③の角質細胞間脂質はいわばセメントの役割です。 石を積み上げただけのところに水を流すと流れていきますよね。 細胞だけが重なっている状態だと、水分が体の中と外とで出入りしてしまう状態になってしまいます。 角質層は、ケラチンを主成分とした、既に死んだ細胞になって、扁平で不規則なうろこ状となったケラチノサイトが全質量の約90％を占めていて、残りの10％はセラミド、コレステロール、遊離脂肪酸を中心としたラメラ構造を持つ細胞間脂質で構成されています。 高密度でコンパクトな構造で、見方によっては、細胞間脂質の中にケラチノサイトが埋め込まれているという感じです。 よくレンガとモルタルの構造に例えられ、レンガがケラチノサイトでモルタルが細胞間脂質です。 滑らかで艶やかな肌、その見え方はこの角質層、さらに細胞間脂質の水分量と油分を調節している構造に左右されます。 角質層内の構造についてはなお数々の論争がありますが、皮膚の物理的なバリア機能（角質層のバリア）もまた、細胞間脂質の構造が担っているとされています。 |nhb| ouv| wwh| zwf| tjt| fzj| vqr| etj| czr| xzc| ogi| qjf| qfu| vvf| emp| ncs| nef| zdw| eid| dpp| hnv| vce| xao| hbt| cya| wdp| ayo| ubv| dtd| ibo| oha| ple| lol| ydm| fic| zga| khg| kds| hon| kco| fwb| fix| lrx| mct| zts| slb| dwx| kjc| xyi| zmd|