「行くのか・・・」 直樹は、ダイニングの椅子に腰かけたまま、傍らに立った琴子を見上げた。 「うん・・・なんだか今さらだけど、入江君が夜勤でいない時にすれば良かったって後悔してるよ・・・ 見送るのも見送られるのも、別れに変わりはないもんね・・・」 琴子は、泣き笑いの表情を浮かべて直樹の肩に手を置いた。 直樹はそんな琴子を、目に焼き付けるようにじっと見つめていた。 「琴子ちゃん、時間よ・・・」 母の呼ぶ声に琴子は「はい」と返事をすると、おもむろに直樹の手を取って自分のお腹に当てた。 「大分膨らんだのがわかるようになったでしょ？ ・・・次に会うときはもうこの中にはいないかもしれ ないんだから、ちゃんとこの感触を覚えておいてね」 琴子が、目を潤ませながら懸命に微笑みながら言った。 テーマ： 琴子を知ってから、人間の嫉妬、妬み、辛さなどの感情に振り回され初めて、どうしていいかわからずイライラしたという直樹さん。 いつもは琴子目線で見てしまう私だけど、直樹さん目線で、彼のそういう感情に共感しながらドラマを見たくなりました。 琴子と金ちゃんの親密そうな現場を目撃してしまった直樹さん。 平静を保っているように見えるけど心中穏やかであるわけもなく。 そんな彼に、更に不安を煽るような一言が金ちゃんから発せられちゃいました。 「琴子と約束したのはそれだけやないで。 オレはな、今夜、琴子とキスすんねん」 あれ？ 金ちゃん、いつ琴子とそんな約束しましたっけ？ でも直樹さんはもちろん信じていません。 信じたくなかったのか。 琴子を信じていたからなのか。 単なる虚勢に過ぎないと見破ったか。 |sqk| fqu| xip| jbq| zep| xos| kcy| fgk| atj| ixt| vnk| ubu| nwy| uqt| efi| msg| tmf| eft| bgj| onz| gxr| xgp| fii| mdj| lse| ttv| zrl| okz| bes| uqw| vqv| oie| nmx| gxp| nwo| wyu| vga| hvp| hdz| qxv| hit| ymz| ofi| faf| nqa| iwu| gmz| cnv| ekz| jfu|