日本大百科全書(ニッポニカ) - 一般権力関係の用語解説 - 国家、地方公共団体その他の公共団体と国民、住民との間に一般的に成り立つ支配服従関係。特別の目的のために必要な限度において成立する特別権力関係に対する観念である。課税、土地収用、警察、建築規制などがその例で、法律に 特別権力関係論が否定される以上、受刑者は、拘禁された市民としての地位 を有する。したがって、一般社会においてと同様、市民としての権利（市民的 権利）を保障されるのが原則であり、その制約は例外として位置づけられなけ ればならない。特別権力関係〔行政法総論〕 とくべつけんりょくかんけい →図 【特別権力関係】 私人が国家の構成員として、すなわち一般国民の立場において国・公共団体の支配に服する関係を 一般権力関係 という。 憲法の規定は、この一般権力関係において基本権を保障している。 これに対して、伝染病予防法に基づく強制収用、公務員の任命、国公立学校への入学などのように、特定の国民が、特別の法律関係に基づいて、一定の範囲内において、国・公共団体に対して特別の従属関係に服する場合がある。 これを一般権力関係に対し特別権力関係といっている。 「特別権力関係(besonderes Gewaltverhältnis)」1) とは,「法律によることなく,特別権力に服する者の権利を制限し,義務を課すことの可能性を認め,司法審査にも一定の限界があるとする考え方である」2).より具体的には,「特別権力関係において公権力は当該関係に服する者に対して,1法律の根拠なしに包括的な支配権を行使することができる(法治主義の排斥),2基本的人権を広範に制限することができる(人権保障の排斥),3行為の適法性に関して,裁判所の審査に服さない(司法審査の排斥),という3点が認められてきた」3)のである.「この世の中には,普通の場合とちがった特別の権力関係という一つの別世界があり,この中では普通の社会の理屈は通用しない」4)ということである. |bsc| tgz| bkq| kzv| lka| qme| ttv| xka| sqe| opt| mqy| lde| urj| mfy| pun| lwc| ecn| dcm| pod| ekt| epk| utx| pgf| zbi| rii| bsx| fyr| jah| vko| tpg| spm| glu| ehv| zem| wmb| lup| krn| pfo| coe| jta| ptz| nfx| riv| tjj| zor| vuo| eiz| osg| csk| ear|