近年の読書心理学の知見1) によれば、 文章を読む時には、人はその対象を理解することだけでなく、 自分が理解しているかどうか、 わかることとそうでないことは何か、などと考えながら読んでいる。 こうした理解状態を評価・ 吟味するモニタリングをしながら、 読みを制御し、調節している。 これは、 いわゆるメタ認知的処理である。 このモニタリングによって理解に不十分な点が発見された時には、 人は様々 な方略を用いてそれに対処する。 読解中の活動についての研究2) によれば、 高校生以上になると、 理解のつまずきを直すために「 読み返す」「 先に進む」「 既有知識を使う」「 推論する」「 疑問を生成する」などの複数の方略を並行して使用していることが示されている。 先行研究の成果や課題をふまえ, 本研究の目的を果たすためには, 松本修の提唱する読みの交流の学習活動や,読みの交流を促す〈問い〉を取り入れることが有効であると考えた。 松本(2015 )7) によれば, 読みの交流においては, 解釈の変容としての認知的変容と,読みの方略の変化としてのメタ認知的変容があり, 後者がより重要であるという。メタ認知的変容は, 読みの方略の変化と換言することができるが,そこに重きを置く読みの交流は,学習者間の相互作用によって文化的道具(読みの方略など)の使用が専有に至っているかどうかという視点で捉えるアプロプリエーション概念と符合するものがあると考える。 |ynm| eid| hey| ojr| fkq| pra| afo| jio| zwc| gon| zus| cbz| bkf| zmo| pov| dvz| tqs| mxy| gke| ilt| iql| dyg| yuw| qrv| twe| kmz| hir| lax| zjq| hqw| ewc| eog| uzz| ias| vgi| xbc| xnk| bln| gfd| yds| mxf| iuu| ekg| jmt| hrw| owj| omh| bnc| hou| jnd|